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【母の思い出の手料理 part④】家族にも、おもてない精神を!愛情深い心のこもったおふくろの味
寒い日々が続きますが、2月になると春の足音を感じる節分や故郷のお祭りが懐かしく思い出されます
そして、母の作る数々の料理が脳裏に浮かびます
母が亡くなって40年近く経ちますが、まるで昨日のことのようです
まず1番先に思い出すのが「押し寿司」!
長方形の箱型にいろいろな食材を斜めに順序よく置き、それを三段ほど積んで、一晩置いたものがお祭りの日に出されました
押し寿司を思い出す時は必ず母を思い出し、それらはまるでセットになっているかのようです
ところで、私の父は釣りが好きで、休みは釣りによく行っていました
意外と上手だったらしく、いつもたくさんの魚をとってきていました
今覚えてるだけでも、フナやボラ、シラハエやナマズ、アユなどで、その中でも、シラハエを炭火で焼き、酢醤油で食べた時は本当においしかったものです
しかし、苦手な魚もありました
もっとも苦手な魚はボラでした。
しかも、この魚には忘れられない思い出があります
父がボラを40匹ほど釣ってきたときのこと、母の妹である叔母の所へ、ボラをもっていくように母に言われたのです
ところが、叔母の家はお墓があるお寺の横を通っていかなければなりません
小学生の私にはとても怖く、急いで叔母の所へ行きましたが、呼んでも返事がありません
でも置いていく事はできません
私は早く帰りたい一心で、大声で『魚持って来たけど要らないなら持って帰る』っと怒鳴ったのです
すると叔母が出てきて、魚は無事に渡せたのですが、家に帰り着いたところ、どうしたことか、母が烈火のごとく怒っていました
なんで怒ってるのかわかりません
まさか叔母のところで私が言ったことが、もう母に伝わっているとは思ってもみませんでした
父が会社から帰ってきて、両親に大目玉!
このことは忘れられない出来事ととなりました
でも今、私が一つ心残りなのは、料理をしっかりと母に教えてもらってなかったことです
もともと末っ子で甘えん坊の私は、母が早くに亡くなるとは思ってもみませんでしたから…。
思い返せば、母が作ってくれたものは、大豆とフナをコトコトと時間をかけて骨まで柔らかく煮たフナ味噌など、それは手の込んだものばかりでした
今は何でも買うことができますが、手軽に手に入る代わりに、何かが失われたように思えてなりません
心を込めたことは必ず人にも伝わるものです
そのことを母の手料理が教えてくれます
母の愛情の深さと、毅然とした親の姿勢には、いまだに感謝しています
厳しく強い母の子供でよかったと、心から神様に感謝しています
(引用元:HAPPY ONE Vol.318 P18-19, 執筆者:K・Kさん)
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