昨年の8月末、右肩に突然重たくなったような感覚がありました
それが1日もたたないうちに激痛へと変わり、病院で治療を受けたものの、痛さで横になることもできず、その後しばらくは、寝る時も壁にもたれ掛かって、仮眠程度の睡眠をとりながら過ごす生活となりました
それからは病院を変えて、注射・はり・電気治療などを試したものの、結局痛みはほとんど変わらず、とうとう1ヵ月近くそんな状態が続いたのです
家事などもできず、それどころか、1人では自分の服さえ着替える事ができず、入浴もままならない状況が続きました
私の家では稲作をしており、私の不調と稲刈りの時期とかちょうど重なり、1年間でいちばん忙しい時期に稲作を手伝うことができず、逆に家族に私の面倒まで見させることになってしまったのです
みんな、外が薄暗くなるまで稲刈りの作業をして、疲れ切って帰宅するのです
しかし、こんな日々が何日も続いたにもかかわらず、家族は私に嫌な顔ひとつ見せないどころか、私を気遣ってくれたのでした
実は、それまでの私は、家族それぞれが自分の都合を優先させ、それにいつも振り回されているように感じ、家族の負担を自分だけが背負って、みんなが楽をしているようにしか見えていなかったのです
このような病気の状況になって、それがとんでもない大変な思い上がりだったことに気づかされました
そもそも、健康な体があってこそなのに、健康な体を当たり前に思い、また、家族がいてくれてこそなのに、自分のやったことだけにしか目を向けず、家族それぞれがしてくれたことには、目もくれていなかったのです
自分が体調を崩してしまい、家族からの気遣いを受けたとき、家族それぞれが自分の役割を持ち、みんなが助け合っている事、そして一人一人が大切な存在であり、自分一人で生きているわけではないことを思い知らされたのでした
いまだに右肩には若干の痛みはありますが、今では単なる痛みだけではなく、その痛みのおかげで、家族のありがたさを感じられるようになっており、今まで素直に口に出せなかった『ありがとう』の言葉が、今では出せるようになっています
それと同時に、今回の出来事以来、家族が私に感じさせてくれた『思いやり』の暖かな気持ちを心がけるようになりました
この痛みが消えてしまった後も、家族への感謝の気持ちを持ち続けることを今後もずっと実行していきたいと思っています
(引用元:HAPPY ONE Vol.329 P10-11, 執筆者:T・Mさん)
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